この記事の信頼性について
監修者: 武田 健一(たけだ けんいち)
内科医・スポーツドクター / 武田ウェルネスクリニック院長
プロフィール:
順天堂大学医学部卒業後、同大学病院にて内科・循環器科の臨床経験を積む。その後、スポーツ医学の分野に進み、日本臨床スポーツ医学会に所属。現在はクリニック院長として地域医療に貢献する傍ら、企業の健康経営アドバイザーやアスリートのメディカルサポートも行っている。ウェブメディアでの監修経験も豊富。
読者の皆様へ:
「運動したい」という素晴らしい気持ちを、医学的な不安で諦めてほしくありません。この記事では、一方的に「ダメ」と言うのではなく、「どうすれば安全に楽しめるか」を一緒に考え、あなたの新しい挑戦をサポートします。
「同僚に勧められてホットヨガに興味を持ったけど、昔から少し貧血気味だし、サウナみたいな暑い場所は苦手…。私なんかがやっても大丈夫かな?」
そんな不安を抱えて、このページにたどり着いたのではないでしょうか。
結論からお伝えします。適切な準備と正しい知識さえあれば、あなたの不安のほとんどは解消でき、安全にホットヨガを楽しむことが可能です。
この記事は、単に「ホットヨガに向かない人」をリストアップして終わりにするものではありません。内科医・スポーツドクターである私の視点から、あなたが安全にホットヨガを始めるための具体的なチェックリストと、今日からできるアクションプランを提案します。
読み終える頃には、あなたの「大丈夫かな…」という不安は、「これなら私でもできる!」という医学的根拠のある自信に変わっているはずです。
なぜ「ホットヨガは向かない」と言われるの?3つの医学的リスク
まず、なぜホットヨガに「向かない」「危険」といったイメージがつきまとうのか、その理由を正しく理解することから始めましょう。漠然とした不安の正体がわかれば、対策も立てやすくなります。
ホットヨガのスタジオは、一般的に室温38〜40℃、湿度55〜65%という特殊な環境です。この「高温多湿」が、体に良い効果をもたらす一方で、主に3つの医学的リスクの原因となります。
1. 熱中症
高温多湿の環境では、体内の熱を外に逃がすための汗が蒸発しにくくなります。これにより体温調節がうまくいかなくなり、めまい、頭痛、吐き気などを引き起こす熱中症のリスクが高まります。
2. 脱水症状
1時間のレッスンで1リットル以上の汗をかくことも珍しくありません。大量の発汗によって体内の水分が失われると、脱水症状に陥ります。脱水症状は、パフォーマンスの低下だけでなく、血液が濃縮されることで心臓に負担をかけたり、後述する血圧の変動を引き起こしたりする引き金にもなります。
3. 血圧の変動
高温環境で血管が拡張し、さらに発汗で体内の水分量が減少すると、血圧が下がりやすくなります。特に、急に立ち上がったり、ポーズを変えたりした際に、脳への血流が一時的に不足し、立ちくらみや失神(失神)を起こす可能性があります。
これらのリスクの本質は、ホットヨガそのものではなく、「高温多湿の環境」と、それに伴う「急激な水分喪失」にあります。つまり、これらのリスクをきちんと管理できれば、安全にホットヨガの恩恵を受けられるのです。
【医師が解説】「向かない人」ではなく「注意が必要な人」です
インターネットで検索すると、「ホットヨガに向かない人」として、いくつかの特徴が挙げられているのを目にするでしょう。しかし私は、これらの方々を「向かない人」ではなく「特に注意が必要な人」だと考えています。
外来でも「先生、私みたいな貧血持ちでもホットヨガできますか?」とよく質問を受けます。多くの方が、ご自身の体のことを心配しながらも、健康のために何かを始めたいという前向きな気持ちを持っています。その気持ちを、私たちは医療者としてサポートすべきです。
以下に挙げる項目に当てはまる方は、なぜ注意が必要なのかを理解し、次の章で解説する対策をより一層、丁寧に行うようにしてください。
- 貧血の方:
貧血の方は、血液中の酸素を運ぶヘモグロビンの量が少ない状態です。ここで注意すべきなのが、先ほど説明した脱水症状との関係性です。脱水は血液を濃縮させ、貧血の人が持つ酸素運搬能力の低下をさらに悪化させる増悪因子となります。その結果、めまいや動悸といった症状が出やすくなるため、人一倍、水分補給が重要になります。 - 血圧に問題がある方(高血圧・低血圧):
高血圧の治療中の方は、急激な環境の変化や運動が血圧の大きな変動を招く可能性があります。逆に、低血圧の方は、血管の拡張と脱水によってさらに血圧が下がり、立ちくらみを起こしやすくなります。 - 体力に自信がない方・運動初心者:
ホットヨガは、常温のヨガに比べて心拍数が上がりやすく、体に想像以上の負荷がかかります。体力に自信がない方が、いきなり周りの経験者と同じペースで行うと、体調不良の原因になりかねません。 - 妊娠中の方:
妊娠中は、母体と胎児の安全が最優先です。脱水や体温の過度な上昇は、胎児に影響を与える可能性が指摘されています。原則として、妊娠中のホットヨガは推奨されません。かかりつけの産婦人科医に必ず相談してください。 - その他、持病をお持ちの方:
心臓や腎臓に疾患のある方、糖尿病の方、皮膚疾患(アトピーなど)のある方は、ホットヨガの環境が症状に影響を与える可能性があります。必ず事前に主治医に相談してください。
あなたの不安を解消する!ホットヨガ安全スタート・チェックリスト

ここからがこの記事の最も重要なパートです。「注意が必要なのはわかった。では、具体的にどうすればいいの?」というあなたの疑問に、5つの具体的なステップでお答えします。このチェックリストを一つずつ確認し、実行することで、あなたのホットヨガは格段に安全なものになります。
Step1: 【知る】始める前のメディカルチェック
まずは、ご自身の体の状態を客観的に把握しましょう。以下の項目に一つでも当てはまる場合は、自己判断で始めずに、まずはかかりつけ医に相談してください。
- □ 医師から貧血と診断され、治療中である。
- □ 最近、頻繁に立ちくらみやめまいがある。
- □ 血圧の薬を飲んでいる、または医師から血圧について指摘されている。
- □ 心臓や腎臓に持病がある。
- □ 現在、妊娠中またはその可能性がある。
Step2: 【選ぶ】レッスン選びの3つのポイント
スタジオやプログラムの選択は、安全性を大きく左右します。体力不足を自覚している方は、レッスン強度を調整変数として活用することが非常に重要です。
- 強度: 「初心者向け」「リラックス」「ベーシック」など、強度が最も低いクラスから始めましょう。
- 時間: 最初は60分以下の短いクラスを選び、体が慣れてきたら徐々に時間を延ばすのがおすすめです。
- 環境: スタジオによっては、少し温度が低めの「マイルドホットヨガ」などを提供している場所もあります。事前に確認してみましょう。
Step3: 【飲む】完璧な水分補給プラン

これが最も重要です。効果的な水分補給には、水だけでなく、汗で失われる電解質(ナトリウムなど)の補充が不可欠です。以下のプランを参考に、自分に合った水分補給を徹底してください。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: レッスン中、最も勇気が必要で、最も大切なポーズは「休む」ポーズです。
なぜなら、真面目な方ほど「周りに迷惑をかけたくない」「自分だけできないのは悔しい」と感じて、無理をしがちだからです。しかし、安全より優先されるポーズなど一つもありません。少しでも「おかしいな」と感じたらすぐに休むこと。それが、ホットヨガを長く楽しむための、上級者の選択です。
Step4: 【休む】レッスン中の「安全のサイン」
レッスン中は、自分の体に正直になることが大切です。以下のサインを感じたら、無理をせず、すぐにポーズを中断して座るか、スタジオの隅で休みましょう。
- 頭がクラクラする、めまいがする
- 吐き気がする
- 心臓がドキドキしすぎる
- 周りの人と比べて、明らかに自分だけ辛いと感じる
Step5: 【いたわる】レッスン後のセルフケア
レッスンが終わった後も重要です。
- クールダウン: すぐにシャワーを浴びるのではなく、常温の場所で少し休み、呼吸を整えましょう。
- 食事: レッスン直後は消化の良いものを。特に、鉄分を多く含むほうれん草やレバー、ビタミンCを一緒に摂ると、貧血気味の方には効果的です。
ホットヨガに関するよくある質問(FAQ)
最後に、多くの方から寄せられる質問にお答えします。
Q1. 常温ヨガとの違いは?どちらがいいですか?
A1. 最大の違いは「環境」です。常温ヨガは、より自分の内面や呼吸に集中しやすいというメリットがあります。一方、ホットヨガは大量の発汗による爽快感や、体が温まることによる柔軟性の向上が期待できます。どちらが良いかは個人の好みや目的によります。もし暑い環境に強い不安があれば、まずは常温ヨガから試してみるのも素晴らしい選択です。
Q2. どのくらいの頻度で通うのがいいですか?
A2. 初心者の方は、週に1〜2回から始めるのがおすすめです。体が環境に慣れていないうちに毎日通うと、かえって疲労が溜まり、自律神経のバランスを崩すこともあります。ご自身の体調と相談しながら、心地よいと感じるペースを見つけることが大切です。
Q3. ホットヨガで肌荒れするって本当ですか?
A3. 大量の汗をそのままにしておくと、肌の刺激になったり、毛穴が詰まったりして、肌荒れの原因になることがあります。レッスン後は、できるだけ早くシャワーで汗を洗い流し、しっかりと保湿ケアを行うことを心がけてください。
まとめ:正しい知識で、ホットヨガをあなたの味方に
この記事では、ホットヨガに潜むリスクと、そのリスクを管理しながら安全に楽しむための具体的な方法を解説してきました。
もう一度、大切なことをお伝えします。「ホットヨガに向かない人」は、ほとんどいません。いるのは「特に注意が必要な人」と、そのための「正しい準備を知らなかった人」だけです。
この記事をここまで読んだあなたは、もう安全な始め方を知っています。漠然とした不安は、具体的な知識によって解消されたはずです。
あとは、自信を持って、新しい一歩を踏み出すだけです。
あなたの次のアクションは、体験レッスンを予約することかもしれませんし、まずはかかりつけ医に相談することかもしれません。どちらも、あなたの体を大切に思うからこその、素晴らしい「情報に基づいた第一歩」です。
この記事が、その賢明な決断の後押しとなれば、これほど嬉しいことはありません。
参考文献リスト
本記事の作成にあたり、以下の信頼できる情報源を参照しました。
- 厚生労働省 e-ヘルスネット. 「身体活動・運動」「運動実施時のけが・事故の予防と対策」
- 独立行政法人 国民生活センター. 「「ホットヨガ」によるめまい、のぼせ、吐き気、頭痛に注意!」
- 日本スポーツ栄養協会. 「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」
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